草地、田畑、河原、土手、荒れ地、砂丘などをはじめ、家屋や商業施設の周辺などの様々な環境に生息している。雑食性で種子や穀物類、雑草や花を採食するほか、小型の昆虫類も補食する。また、汚染された飼料はもとより、ペットフードや家畜飼料などを消費する。さらに、しばしば農業や家屋に被害をもたらすと考えられている。ハツカネズミはまた、病原体や寄生虫により、疾病を媒介する。
クマネズミ属のドブネズミ・クマネズミの2種と同様、「家ネズミ」として人家や周辺の環境に入り込むが、その害はクマネズミ属の家ネズミよりもずっと小さい。渇きに強く、コンテナなどの荷物に潜んで移動し、世界の広い地域に分布する。日本でも、史前移入種として、島嶼(とうしょ)部を含むほぼ全地域に生息する。
成熟するまで2,3か月。繁殖期は野生下では春と秋であるが、生息環境によっては一年中繁殖することができる。夜行性で、単独または家族で生活する。人家では家具の隙間などに巣を作る。河原や畑では、他の動物の掘った巣穴などを利用して生活しする。一方で、実験用にも多様される面も持つ。